このサイトを飾る大きな写真、一見なんてことのない家族写真に見えるでしょう。でも、この写真を撮ってくれたのが僕の彼氏だと言えば、かなり見え方が変わってくると思います。これは、僕が両親と彼氏と4人で沖縄旅行に行ったときの、大切な思い出が詰まった写真なのです。
家族全員にカミングアウトしていて、彼氏を両親に紹介していて、さらに両親と彼氏とがいっしょに沖縄旅行に行けるということは、本当にありがたいことです(有り難いという本来の意味もこめて)。まず、家族の中でも妹や母親といった女性には言いやすいけど、父親にはなかなか言いづらい…ということがあります。それから、彼氏と安定したつきあいができていなければ、なかなか両親に会ってくれません。いわば、男女で言う結婚前の挨拶に近いわけですから、感覚としては。さらに、親といっしょに旅行に行ってくれる彼氏というのも、なかなかいません…当然すごく気を遣うし、たいがいの人は躊躇すると思います。僕も、逆の立場だったら「えー、ヤだなー」って言っちゃう気がします…。そんな、本当に有り難いたくさんの奇蹟が重なって、この沖縄旅行は実現したのです。
青森というさいはての地に住む僕の親は、「一生に一度でいいから沖縄に行ってみたい」と、よく僕に言っていました。半分笑いながら、期待もせず。でも、わけあって長年勤めた会社を辞め、時間とお金ができたタイミングで、「今しかない」と思い立ち、連れて行く決心をしたのです。そこで快く同行と車の運転を引き受けてくれた彼氏(僕はダンナと呼んでいます)に、心の底から感謝しています。
もちろん、両親は喜んでくれました。親孝行ができたこと、ダンナの深い愛情に支えられたこと、本当にうれしいし、一生の思い出です。
この写真を見るたびに、どんなことがあってもこのダンナと一生連れ添っていこうと思えるのです。
ゲイ、とひとくちに言っても、実に様々な人がいますし、様々な人生があります。
僕は青森という日本有数の保守的な場所に生まれ育ち、自分の運命を呪い、絶望的に暗い思春期を送ってきましたが、いろんな人たちとの出会いのおかげで、今は「ゲイに生まれて本当によかった」と思えるまでになっています。本当に恵まれていたのです。
今のシアワセにつながるたくさんの人たちへの感謝のキモチで、愛するゲイコミュニティにささやかな恩返しをする意味もこめて、僕はいろんな文章を書いてきました。(それが仕事になったりしてきたことも、本当に幸いでした)
このサイトが少しでもゲイのシアワセのヒントになれば、プラスな何かを伝えられればと願うものです。
2008.3.18 後藤純一(Junchan)